【解説してみた】第8回日本ビール検定3級を受験してきました。②
前回から引き続き、第8回ビール検定の解説記事の2回目になります。1回目を読んでない方は先にそちらをお読みください。
今回は11問目~20問目です。
011~013 次の文章を読んで答えよ。
【文章】
一般的なビールの中ビン1本分に含まれるアルコール量は約( A )グラム、体重602キログラムの男性が1時間に処理できるアルコールは約( B )グラムと言われている。従って中ビン1本のアルコールを処理するには役( C )時間かかる。
[011] (A)に入る数字を、次の選択肢より選べ。
- 15
- 20
- 25
- 30
2.20g 公式テキスト177ページに記載。解答・解説
[012] (B)に入る数字を、次の選択肢より選べ。
- 1~3
- 3~5
- 5~9
- 9~12
3.5~9 公式テキスト177ページに記載。だが、もちろん個人差はある。解答・解説
[013] (C)に入る数字を、次の選択肢より選べ。
- 1~2.5
- 2.5~4
- 4~6
- 6~9
3.2.5~4 公式テキスト177ページに記載。 問題文に従って計算してみると、 アルコール量[g]÷処理能力[h]=処理にかかる時間[h] 例① 20 ÷ 5 = 4 例② 20 ÷ 9 = 2.22・・・ おや?選択肢の範囲に入らな(ry解答・解説
014 「ピルスナー・ウルケル」に関する説明として誤っているものを、次の選択肢より選べ。
4.醸造に用いる水は硬水である 公式テキスト31、95ページに記載がある。「誤りはどれか?」ということなので、正しい説明を虱潰しにすれば答えは導ける。 1830年代までのチェコは上面発酵(エール)でビールを製造していたが、品質が悪かった為、市民醸造所を新たに作り下面発酵を導入することにした。 そこで1842年、ドイツの醸造技師ヨーゼフ・グロル氏がピルゼン市に招聘された。当時のミュンヘンのビールは濃色だった為、当然それが期待された。しかし出来上がったのは「淡色の」ビール。 実はミュンヘンが硬水なのに対し、ピルゼンの水質は軟水だったのだ。重炭酸イオンを多く含む硬水は、麦の殻皮からタンニン(茶、ワイン等に含まれる成分)を溶け出すことで麦汁の色を濃くさせる。 つまり正解(誤り)は4ということになる。 世界ビール史において、ピルスナー誕生の経緯は最重要ポイントである。解答・解説
015 ジョッキの語源である英語のJug(ジャグ)とは何か、次の選択肢より選べ。
- 水差し
- 大道芸
- テンポの速い曲
- ネコ科の小動物
1.水差し 公式テキスト160ページに記載。 Jugとは「広口で取ってのある水差し」という意味の言葉。英語に堪能な方はすぐに分かると思います。解答・解説
016 ビールを使ったカクテルには様々な種類がある。「レッドアイ」のレシピを、次の選択肢より選べ。
- ビール=1 ラズベリージュース=1
- ビール=1 トマトジュース=1
- ビール=6 カシスリキュール=1
- ビール=2 赤ワイン=1
017 ライムを入れて飲むスタイルで有名な「コロナ・エキストラ」の発祥国を、次の選択肢より選べ。
018 「近代ビールの三大発明」の組み合わせとして正しいものを、次の選択肢より選べ。
019 以下の①~④の記述より導かれるビールを次の選択肢より選べ。
①1899(明治32)年発売
②当時作られていた醸造所の一部は、現在も登録有形文化財・半田赤レンガ建物として残っている
③宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」では、名古屋駅前のシーンで当時の看板が描かれている
④ミツカングループ
- サクラビール
- オラガビール
- ユニオンビール
- カブトビール
020 イギリス、アイルランドで誕生したビールについて、誕生が古い順に並べたものを、次の選択肢より選べ。
①スタウト ②ペールエール ③ポーター
- ①⇒③⇒②
- ②⇒①⇒③
- ②⇒③⇒①
- ③⇒②⇒①
3.②⇒③⇒① 英ビール史の流れが頭に入ってるかを問うもの。公式テキストでも68、69、70、93ページと複数ページに渡り触れられている重要事項。 ざっくり言うと、まずイギリスではエールが主流であったこと。 1697年にビール麦芽への課税が始まり、醸造家たちは対策として麦芽を減らしホップを増やしたペールエールを作り出す。 ペールエールを混ぜた飲み方が流行し、その後予め混ぜた商品が登場しそれが荷役運搬人(ポーター)を中心に人気が出る。ポーターという呼称もそれが由来と言われる。 ポーターがアイルランドに伝わり、濃色麦芽を使いアルコールを強化したスタウト・ポーターがギネス社より発売される(1722年)。以後「スタウト」で定着する。 そもそもスタウト自体、ポーターの存在無くして生まれなかった事、そのポーターもペールエールから派生したものである事、そしてペールエールは税金対策の為に生み出されたものである事をしっかり理解しましょう。解答・解説
お疲れさまでした。
続きは次回の講釈で。